マルメロの基礎知識
「マルメロ」といわれてもあまりピンとこない人も多いと思います。そんなこともあるので少し概要から説明することにします。
マルメロという果物は秋が旬です。別名で「西洋かりん」という呼び方もされているのですが、それは外観がかりんに似ているからで、熟してくると果皮は明るい黄色に変化して実にいい香りが漂います。
新鮮なら生食もできますが、どちらかというと果実酒、ハチミツ漬け、ジャムなどでの利用が多くなっています。
さて、かりんと似ているという事ですが、かりんとの違いはうぶ毛(綿毛)があるかないかという点です。よく見ないとわからないのですが、マルメロの果皮には短いうぶ毛があります。そしてかりんには生えていないのですが、確かに微妙な差でしかありません。
また、形ですが、マルメロの方は洋梨に似ていてややゴツゴツとしているのですが、かりんは基本的に楕円形をしています。木全体なら葉の違いでわかります。
マルメロの葉はギザギザしていませんが、かりんの葉は細かいギザギザがフチにあります。花もマルメロは白に紅色が差す感じですが、かりんのは紅色の花です。
国内でのマルメロの産地は涼しい地域ということで、長野県、青森県、秋田県などで盛んです。そして、長野県など一部地域ではマルメロのことを「かりん」と呼ぶそうで、これもややこしくしている原因かもしれません。